2019年8月24日土曜日

【短期連載その15 ライン】

おらが町にも宝塚歌劇団がくるぞ〜てなことで、チケットを確保しに町のコンサートホールまで行ってきました。

今日は9時からそのコンサートホールの会員用の先行発売日だったが、小さい町のことですし、そないに大勢の人はおらんやろ、と高を括って8時ごろ行ったら地獄のように人が何重にも蛇行して列をなしていた。炎天下、最後尾と書かれたプレートを持っている警備員のおじさんが、早い人は2日前から寝袋持ちで並んでいると言っていました。時間の潤沢な使い方である。

で、帽子も日傘もない状態に不安を感じつつスマホを触りまくって待っていると、私の何人か前で並んでいたおばあさんが日差しに耐えられなくなったのか、自分の場所にバッグを置き、すぐ近くにあった日陰の方に移動していきました。移動した先にも私たちより早くから来た人が大勢並んでいて、その中の一人のおじさんが、そのおばあさんに「割り込むな!」と大きめの声で言ったので、なんか周りの空気がハッとなった。周囲の人がおじさんに、このおばあさんには割り込む意志がなく、ただ暑いから少し移動しただけと説明しても、おじさんはその説明に被せ気味に「邪魔!!」つってました。そのおじさんはどうやら自分の母親らしき白髪の老女と来ており、白髪の老女も日陰に移動したおばあさんも、その他大勢の人も曖昧な笑みを浮かべてじっとしていた。ギスギスしながら並んで得たチケットで観る宝塚歌劇団は面白いのかな、と思っておじさんの方をねめつけていたらなんだか全てが面倒になった、ここが私の暮らす場所です。

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